■ 抄録・要旨
| 浮遊細菌は、溶存有機物の主な分解者として水圏生態系において重要な役割を担っている。本研究では、埼玉県内河川における浮遊細菌数の変動およびそれらに影響を及ぼす環境因子の特定を行った。また、培養法による河川からの浮遊細菌の検出を行い、検出された浮遊細菌の構成種と河川水質の関連性についても解析を行った。その結果、有機物(TOCおよびDOC)が浮遊細菌数の主な制限因子であることが示唆され、また、他生性有機物(陸域腐植物質等)の寄与が大きいか、自生性有機物(一次生産由来物質等)の寄与が大きいのかの違いにより、検出される浮遊細菌の種が異なることが明らかとなった。
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